IDEC/APDECIDEC2014 の6日目は、ツアーの日でした。この日は、メイン会場を閉めて、外へ出かけていきます。10個ほどのテーマ別のグループに分かれました。
私たちのグループは、ソウルに住む20代~30代の若者たちがつくっているコミュニティと、ソウル市が運営する農業公園&市民農園を訪ねました。

光明(カンミョン)から、バスと列車を乗り継いで、ソウル駅に到着。
1つ目の訪問場所は、20~30代の人たちを中心に作っている「ビンジブ」というコミュニティ。シェアハウスでの暮らしをサポートしたり、この町でみんなと一緒にどう暮らしていくかを一緒に考える取り組みをしているそうです。
韓国では、部屋を借りるために、デポジットを払わないといけないそう。そのデポジットは、部屋を出るときには返金されるのですが、一度に払う金額が、少なくとも50万円、部屋によっては何百万円にもなるそうで、若者にとってそれを払うのが大変だという問題があるそうです。
そこで、コミュニティで銀行のようなしくみを作り、その銀行がデポジットを貸して、何人かのグループで1つの家を借りてシェアハウスをする。こうして運営しているシェアハウスが、今では7軒ほどあるということでした。
また、単にシェアハウスで暮らすということだけでなく、今は、「みんなと一緒にどうこの町で暮らしていくか」を考えるようになったそうです。
2年ほど前に、カフェをオープン。それから、人が集まり始め、ネットワークができはじめて、地域の活性化のためのお祭りを企画したり、一緒にご飯を食べる会を開いたり、地域通貨を作って地域の商店街で使えるようにしたり、みんなで雑誌を作ったりなど、いろいろな活動がはじまっているとのことでした。
これが、そのカフェです。私たちが話を聞いたのも、この場所でした。↓


実は、私たちのツアーがここを訪ねて行くことが伝わったのが、直前だったそうで、何も準備していなかった・・・と言っていましたが(笑)、携帯電話で連絡をとって、すぐに誰かが駆けつけてくれて、このコミュニティについて説明できる人が来てくれたり、英語や日本語のできる人が現れたり・・・まさに、「コミュニティ」でのつながりを実感した出来事でした。
そして、バスに乗って移動。2つ目の訪問先です。



ソウル市が管理している農業公園&市民農園。場所は、大きな川(漢江)の真ん中にあるノドゥル島という島です。
全て、農薬を使わない有機栽培。子どもたちの農業体験プログラムも行っています。市民農園の競争率も4倍以上と、とても人気があるそうです。
「都市で農園をやる意味は、農業で生計を立てていくためではなく、
教育の一環として、とても重要です。」と、担当の市職員さんが、熱く語ってくれました。
ちなみに、以前、この場所はテニスコートだったそうですが、うまくいかなくなって5年ほど放置されていたのを、2012年にソウル市が買い取り、農業公園にしたそうです。(地価は100億円らしい?!!)
なぜ農業公園に?という質問に、市の職員でアイデアを公募し、農業公園にするというアイデアを採用したということでした。
その前は、市がオペラハウスを作るという計画があったらしく、その計画を変更して農業公園にした、という経緯だったそうです。結果として、うまくいったといえる事例かもしれません。
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