最初の訪問先は、全羅北道の茂朱(ムジュ)。
私たちが訪ねたところは、帰農者の多い地域だそうで、もともと住んでいた人たちが都会に出て行ったところに、帰農者が何組も入ってきて、帰農者を中心に村を構成しているということでした。
そこに住むジャンさんファミリーを訪ねました。
家族構成は、夫婦+息子さん・娘さん(どちらも現在は20代)。ソウルから帰農して、子どもさんをホームスクーリングで育てそうです。また、田舎で暮らしながら、農業・料理・教育について感じたこと・学んだことを、本に書いたり、講演したりしているそうです。
★私たちが泊まったのは、ここ。空家になった家を、ジャンさんファミリーがゲストハウスとして管理しているそうです。

一緒に料理を作って、食べて、ともに時間を過ごしながら、いろんなお話をしました。
★韓国風のおにぎり作り。梅干しでなく、酵素の梅と味噌を混ぜたものを入れました。

★サラダの材料。野菜・・・というより、野草?雑草?!でも、柔らかくて美味しかったです!

★コチュジャン作り。米飴みたいなものと、トウガラシ粉、納豆粉、塩を合わせます

娘さんは中学校から、息子さんは小学校から、ホームスクーリング。子どもさんの希望で、ということでしたが、せっかく田舎に来たのに、遠くの学校まで通わないといけないのでは、何のために田舎暮らしをしているのかわからなくなると思ったから、とも言われていました。
現在、20歳の息子さんは、一緒に生活しながら、両親から農業の基本を学んでいる、とのこと。25歳の娘さんは、ソウルへ。田舎では、パートナーを見つけるのが難しいので、探しに出かけているんだと、両親は言われていました。
さて、通訳を通して、いろんな話をしたのですが、以下、印象に残っているものをピックアップします。
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・ホームスクーリングにして変化したことは、家族間で何でもオープンにするようになって、夫婦げんかもなくなったことと、子どもを急かすようなことがなくなったこと。
・子どもが自分で何かを「したい」と言ってきたときには、それは、本気でそれをしたいときなのだから、全面的にバックアップする気持ちでいた。
・生きて行く上での経験や技術などは、大人の方が先輩だけど、魂は、そうとは限らない。子どもが大人から学ぶこともあれば、大人が子どもから学ぶこともたくさんある。
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言葉は違えど、一緒に料理したり、畑に行ったり、散歩したりしていると、通じてくるような気がします。気持ちのいい時間でした。
また、夜の時間には、プハン(吸い玉)や、針・灸も登場。韓国では、こういった自然治療の道具を、普通に家庭で持っていて、日常的に使うというのは、わりとポピュラーなことだと聞きました。ちょっと興味津々・・・。
さて、1泊したあと、ジャンさんファミリーのお宅を後にして、同じ茂朱(ムジュ)にある、オルタナティブスクールを訪問しました。
※2010~2017年に書いた前のブログから抜粋して、加筆修正したものを、投稿しています。
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